病院の選択
The choice of the hospital
病院の選択


急性白血病は時間との闘い。

だって発病したら、すぐ入院。 Shinもそうでした。

近くの病院で診断されたら

すぐ入院可能な大きな病院を紹介され

そのまま入院し、治療がすぐに始まりました。

化学治療が始まったら白血球は下がり

転院させようと思っても、なかなか難しい…。

急性白血病

「未治療だと、すぐに死んでしまう」病気だからです。

だから、私は最初に入院する病院はとても重要だと思います。



白血病の治療にあたる血液内科だけではなく、

ほかの科も充実した医療体制が整えられているかどうか?も

必ず考えてください!

白血病治療中には

内科、歯科、眼科、皮膚科、泌尿器科、放射線科・・・

あらゆる科の協力が不可欠です。




多くの医師は

「どこへ入院しても、どの医師に掛かっても同じですよ。」

「同じプロトコールで治療するのですから…」

と言うそうです。 Shinもそう言われました。

でも、でも、果たしてそうでしょうか?



たとえ、同じ抗がん剤を同じ分量で、同じように治療するにしても、

患者は人間。

主治医との相性や施設の設備や環境の違いで

治癒が大きく違って来るとは思いませんか?

例えば、主治医との相性が悪く、

意思の疎通が思うようにいかないと患者はストレスがたまります。

もちろん家族も同じです。

結局、医師を批判したりすることにつながります。


特に移植治療の場合は

免疫抑制剤の使用時などは主治医の匙加減がものを言います。




病院の施設と設備も重要です。

だって、一泊旅行に行くにしたって、

あらゆるホテルや旅館を調べて「快適な施設」を探しませんか?


患者はこれから長期間、身に病を抱えて闘病するのです。

病院で生活をするのです。

快適な空間で過ごさせたいと思いませんか?



特にトイレはポイントです。

トイレが狭かったり、不衛生だったり、使い勝手が悪いと大変です。

なぜなら、化学療法中はたくさんの点滴を(Shinは多い時に8本)

点滴棒にぶら下げて頻繁にトイレに行くのに、

少しでも段差があったりしたら、転んでしまうかもしれないのです。

夜中、眠い目をこすりながらのトイレは注意力が散漫です。

血小板が低い時に身体をぶつけでもしたら、それこそ大変です。

(病院のトイレに段差なんてあるわけない、って思いますよね?

でもね、結構あるんです、ホンノの僅かな段差が。)



お部屋の中に何でも揃っている特別室のような

個室に入れる方なら、そう問題は無いかも知れません。

しかし、成人の白血病は難病指定になっていないので、

長期に渡る治療費、まして非血縁で骨髄移植をするとなると

骨髄バンクの登録や検査費用、コーディネート料等で

高額な保険適用外の医療費が掛かります。

白血病は血液の状態により治療に個室が必要です。

その負担金(差額ベッド代)も施設によって、かなり異なります。



移植をする患者さんは

無菌室が何室あるかも、大きな問題でしょう。

無菌室を使わなくても移植をする施設が増えてきているとは聞きますが、

白血球が低くなると感染のリスクが高くなります。

院内感染は無いとは言えないのではないでしょうか?

それに、無菌室数が少ないと移植の時期も左右されます。


無菌室の室内設備も気になります。

痛みと吐き気と闘いながら、

その室内だけに「隔離」される状態で過ごすからです。

せめて、明るい雰囲気の部屋が望ましいですよね。



そして、看護士さん含めた医療スタッフの方々の態度も、

病院によって違います。

病棟の廊下を大きな声を出し走り回る看護婦さんもいます。

夜中にパタパタ走る看護婦さんの足音は患者に不安感を与えます。


また、意外と気がつかないのが面会時間です。

病院によって面会時間が違います。

面会時間が短く限られていると、

それぞれ仕事を抱えていて、会いに行けない家族、友人がいます。

でも、洗濯物や、連絡したいこと、渡したいもの、いろいろ用事がありますよね。

それに何より顔を見たいでしょ?

だから、とても

病院の選択は大事だと思います。


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